栗原市築館八沢のため池で17日、地元の「八沢環境保全会」など地元の環境団体が、コイ科の希少魚「ゼニタナゴ」10匹を発見した。ゼニタナゴは全国的に極限まで減少しており、関係者は「貴重な発見」と喜んでいる。
ため池は約0・2ヘクタールで地元農家の大場尚治さん(70)所有。食害魚のブラックバスを退治しようと、池の水を抜く「池干し」をしたところ、体長6〜9センチのゼニタナゴのオスとメス計10匹が見つかった。いずれも今年か昨年ふ化した個体らしく、メスのほうが大きかった。バスはいなかった。
大場さんによると昨年、付近のため池を干したところ多数のバスを捕獲。水路でつながる大場さんのため池でもバス生息の可能性があると考え、この日、新たに池干しした。
池は明治期の造成。当時からコイなどを放流しており、ゼニタナゴも連綿と生息してきたとみられる。地元団体の一つ「ナマズの学校」の三塚牧夫事務局長(57)は「淡水生態系の象徴のような魚の発見は、自然環境の良好さの表れ」と話す。10匹は池に戻した。池に仲間がいる確率は低くないという。
ゼニタナゴ繁殖地だった同市と登米市にまたがる伊豆沼・内沼では、00年を境に姿を確認できないままで、県伊豆沼・内沼環境保全財団などが「ゼニタナゴ復元プロジェクト」を03年秋スタートさせ、復活に向け努力中。自然生息地は県内の2カ所を含め全国で10カ所前後と少なく、環境省、県とも「絶滅危惧(きぐ)1類」に分類している。【小原博人】 11月18日朝刊