2007年10月08日

こんにちは:「ウシモツゴを守る会」会長・三輪芳明さん/岐阜

 ◇まちに小川の復活を
 関市内の中学校へ今月、絶滅が心配されているコイ科の淡水魚「ウシモツゴ」を贈った。既に同市内の小学校3校へウシモツゴを渡しており、今後も順次、他の学校へ贈る予定だ。「ウシモツゴの飼育・繁殖を通して環境問題を考えてほしい。子どもを巻き込むことが、環境保全につながっていく」と笑みを浮かべた。

 かつて県内で広く生息していた野生のウシモツゴ。だが外来魚による捕食などで現在は関、美濃両市内の4カ所でしか確認されていない。
 市民活動にかかわるきっかけは、91年の関市下有知の産廃処理場建設問題だった。以来、「先人から受け継いだ土地を、そのまま次の世代に渡すのが私たちの責務」と、生まれ育った関の自然を大事にしてきた。
 魚や自然好きの仲間との間で02年、悪化する地元の自然が話題になった。「何か行動を起こさなければ」と自然保護の方法を調査、研究し、行政に提言する市民グループ「岐阜・美濃生態系研究会」を設立、会長となった。
 ウシモツゴの存在を知ったのはそのころだった。同会は05年に関、美濃両市や県博物館、世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふなどに呼びかけ、新たに官や企業を巻き込んだ保護団体「ウシモツゴを守る会」を作った。「環境保護の活動は行政や民間企業などとの連携が重要」という。「一団体だけでは間違いも起こる」と、専門家などの意見を聞くことも重要視する。
 同会は現在、川で殖えた外来種のブルーギルやブラックバスの駆除へ積極的に取り組む。「人工繁殖させて放流しても、外来種がいると自然繁殖できない」と、ため池の水をすべて抜き、数千〜数万匹いる外来種を一気に駆除する。同会は05年、この方法で元の環境に戻した関市内のため池に、ウシモツゴ1200匹を放流。半年後の観察会では、元気に泳ぎ回る姿から自然繁殖を確認した。「全国でも例はないと思う」という。
 最近では新たな試みも始めた。関市内に400平方メートルの敷地を借り、小川の脇にため池、たんぼのあるビオトープを作った。コンクリートで舗装された川から、田と川を魚が行き来して産卵する本来の川に戻すのが目的という。「ウシモツゴだけの保護にとどまらず、生物が生息できる場所の保全が目標。人間にとって『心のふるさと』である小川を、まちに復活させたい」【稲垣衆史、写真も】
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 ■人物略歴
 ◇みわ・よしあき
 関市下有知在住。32歳で団体職員から美術商に転進。現在は同市内で骨董品店「アンティークあん」を経営し、美術品に造詣が深い。趣味は昆虫採集にアユ釣り。母、妻、長男、長女の5人家族。56歳。 10月8日朝刊

+Yahoo!ニュース-岐阜-毎日新聞

Posted by jun at 2007年10月08日 12:14 in ブラックバス問題, 魚&水棲生物, 自然環境関連

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