2007年05月23日

琵琶湖:北湖深層、低酸素の「水塊」確認 「全循環」分析必要/滋賀

 ◇琵琶湖センターなど調査
 暖冬で琵琶湖北湖(琵琶湖大橋以北)で毎年冬に起きる表面と深層の水の混合「全循環」が観測史上初めて3月上旬になっても確認できなかった問題で、水深90メートル付近に局所的に低酸素状態の「水塊(すいかい)」が存在していることが分かった。深層全体としては3月下旬に酸素濃度がほぼ回復した観測結果が出ているが、水塊が確認されたことで、「全循環」の実態や深層の水に溶ける酸素(溶存酸素)の濃度回復について、分析を迫られそうだ。【服部正法】

 ◇「慢性化に備え、将来予測の検討を」
 水塊は県琵琶湖・環境科学研究センターや京都大生態学研究センター(いずれも大津市)などが先月20日、合同調査して判明した。
 北湖では湖面が冷やされるなどして、毎年1〜2月に水温が低く、酸素を多く含んだ表面の水が沈み、深層の水と混じり合うことで湖底付近まで酸素が供給され、この仕組みは“琵琶湖の深呼吸”とも呼ばれる。しかし、今年は3月上旬でも酸素飽和度が6割以下の低酸素状態が広範囲で見つかり、研究者有志が3月10日、緊急声明を発表。その後の京大の調べで、3月28日には全11観測地点で飽和度が8割以上に回復したことが分かり、酸素濃度がほぼ回復したとみられていた。
 しかし、先月20日の合同調査で、水深90メートル付近で酸素濃度が1リットルあたり9ミリグラム程度になるなど、表層より1〜2ミリグラム程度濃度が低い水塊が広がっていることが判明した。
 一連の結果について、琵琶湖・環境科学研究センターの熊谷道夫・研究情報統括員と京大の永田俊教授は「湖底の生物や堆積物の環境への影響を含め、今後の推移を注意深く監視する。今冬のような事態が慢性化する可能性を含め、将来予測についての検討を緊急に行う必要がある」などと提言している。 5月22日朝刊

+Yahoo!ニュース-滋賀-毎日新聞

Posted by jun at 2007年05月23日 12:00 in 自然環境関連

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