◇ガソリン燃焼の影響?水道原水取水口からも検出
◇市民グループ、14日に報告会
大津市の水道原水の取水口があり、多くの水上バイクが走行する同市柳が崎の琵琶湖で、走行時のガソリンの燃焼によって排出されるとみられるベンゼンやトルエンなどの揮発性有機化合物(VOC)の濃度が上昇する現象を、市民グループが確認した。ベンゼンは最高で環境基準値の約7割を検出、トルエンは水道水の水質管理目標値を超えた。VOCは取水口でも値は低いが検出され、同グループは「本来清浄であるべき水道水源から検出されるのは問題」と指摘している。
研究者や学生らによる「琵琶湖市民大学」(代表、讃岐田訓・京都学園大教授)が調査した。80年代に琵琶湖の水質悪化を懸念し総合調査を行った当時の若手研究者らが03年に再結成した「20年目の琵琶湖調査団」を継承したグループで、05年から琵琶湖と水上バイクの関係に着目し、調査を進めていた。
06年5月、8月、10月に調査。有害物質の▽ベンゼン▽トルエン▽キシレンは、それぞれ1リットル当たり▽7・4マイクログラム▽230マイクログラム▽39マイクログラムの最高濃度を10月22日の調査で検出した。これらの値を環境基準(要監視項目を含む)値と比較すると、ベンゼンは約7割、トルエンは約4割、キシレンは約1割に当たり、トルエンは水質管理目標値の同200マイクログラムを超えた。
また、水道原水の取水位置の水では、最高値が1リットル当たり▽ベンゼン0・44マイクログラム▽トルエン10マイクログラム▽キシレン1・8マイクログラム――検出された。「水道水質基準」の0・5〜5%程度の低い値だが、同グループは検出自体が問題としている。
同グループは水上バイクの走行実態から、発がん性のあるベンゼンを環境基準の10分の1程度に抑えるには、常時走行台数を5台以下に規制する必要があると結論づけた他、騒音問題が存在することも科学的に裏付けた。県による水上バイクと環境影響の詳細な調査の実施などを提言している。
同グループの調査結果報告会が14日午後2時、大津市におの浜1のピアザ淡海である。参加費(資料代)500円。申し込み不要。問い合わせは環境監視研究所(06・6574・8002)。【服部正法】 4月4日朝刊