2007年01月20日

アユの河川回帰率 10月雨量に比例(和歌山)

 釣りに人気のあるアユの河川回帰率が、10月の雨量に比例して増減することを県水産試験場内水面試験地(紀の川市)が突き止めた。日高川をモデル河川として、近年の海産稚アユ採捕量と上流地域の雨量との関係などを調べた。原田慈雄研究員は「アユの資源回復には豊漁不漁の要因を解明することが重要だった。今後、海に流下した稚魚の量と雨量データを組み合わせればそ上の予測もできる」と話している。昨年10月は雨が少なく、今年の河川回帰率は昨年並みかそれ以下とみている。

 日高川では、河川回帰率を算出する流下稚魚の量(1978年〜)とそ上する稚魚の量(79年〜)を継続して調査しており、県内の稚アユ採捕漁場である田辺湾―湯浅湾の中間点に位置していることからモデル河川に選んだ。
 過去8年でみると、10月の雨量が150ミリ以上と多かった2001年と04年のアユの河川回帰率はそれぞれ0・39%と0・36%だった。逆に雨量が50ミリ以下だった02年と03年は0・1%以下と非常に少なかった。これは海産稚アユの採捕量ともほぼ一致している。
 これらを総合して(1)産卵期の10月にまとまった雨が降ると、河川から海に栄養分が多く流れ込む(2)稚魚の成育場となる浅海域で植物性プランクトンが増加し、稚アユの餌となる動物性プランクトンが多く発生する(3)このため、海での生存率が上がる―と想定している。この想定を検証するため、餌料環境や稚魚の成長を調べている。
 このほか、田辺湾に限っては、冬場の海水温が低いと採捕量が多くなる傾向にあるが、理由は分かっていないという。
 原田研究員は今年の状況について「昨年10月の雨量は非常に少ない。海産稚アユ漁が不漁だった02年と傾向が似ている」と話している。
 アユは、秋にふ化すると流されて海に下る。冬の間、浅海域で動物性プランクトンを食べて体長5〜10センチに成長する。海と川の水温が等しくなる春に群れをなしてそ上。川では釣り人がアカと呼ぶ付着藻類を削り取って食べる。秋に産卵して一生を終える。

+Yahoo!ニュース-和歌山-紀伊民報

Posted by jun at 2007年01月20日 10:39 in 魚&水棲生物, 自然環境関連, 内水面行政関連

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