道内の在来種を駆逐するなど、生態系を脅かす恐れがある外来種が806種に上ることが道の調査で分かった。海外だけでなく、トノサマガエルなど本州以南から持ち込まれた種もあった。道は近く一覧をホームページで公表し、環境保全に役立ててもらう。道によると、外来種リストの作成は全国で初めて。政府も影響を及ぼす生物種を政令で指定する作業を進めていくが、国とは別に、道独自の対応を求める声も出そうだ。【田中泰義】
道は、絶滅の恐れがある希少野生生物種のリストが「レッドリスト」と呼ばれていることを踏まえ、外来種リストを「北海道ブルーリスト2004」と命名した。道内ではペットとして飼われていたアライグマが野生化、農作物に年間約3000万円の被害をもたらしている。釣りの対象で人気のあるオオクチバス(ブラックバス)は、道南の大沼などで発見され、花粉症の原因植物とされるブタクサも目立つ。
道は野生生物の専門家でつくる検討委員会を設け、明治時代以降に道内に導入された生物種を調べた。その結果、ほ乳類25種、鳥類8種、は虫類7種、両生類16種、魚類35種、昆虫89種、昆虫以外の無せきつい動物28種、植物598種の計806種の外来種を選定した。
このうち、海外を原産地とする種はオオクチバスなど633種、本州以南の国内から持ちこまれたのは101種、不明が72種だった。101種の国内外来種には、学校教材で持ち込まれたとみられるトノサマガエル、たい肥などにまぎれて定着したカブトムシがある。
806種を越冬の可能性や農産物に与える被害の大きさなどを考慮し、7段階に分類。既に影響を与えているAランクはアライグマなど499種が選ばれた。オオクチバスは本州などで生態系に影響が出ているが、道内で十分定着しておらず、Cランクに登録された。
◇環境市民団体「エコ・ネットワーク」の小川巌代表の話 外来種問題はすでに表面化している。作成だけで終わらず、道が適切な措置を講じることを期待したい。
………………………………………………………………………………………………………
<Aランクの主な生物種>
◆ほ乳類
アライグマ、ミンク、ハクビシン
◆鳥類
コウライキジ、ドバト、アイガモ
◆は虫類
アカミミガメ
◆両生類
ウシガエル、トノサマガエル、ツチガエル
◆魚類
ブラウントラウト、ニジマス、コイ
◆昆虫
オオモンシロチョウ、セイヨウオオマルハナバチ、カブトムシ
◆昆虫以外の無せきつい動物
アメリカザリガニ、ムラサキイガイ、ヒメタニシ
◆植物
ブタクサ、セイタカアワダチソウ、セイヨウタンポポ