2002/5/20
FLW Tour第5戦
最終日:ベイジル・ベーコンの奮起

 5月15から開催されてきた4デー・トーナメントのFLW Tour第5戦が、18日に最終日を迎え、10名に絞られた選手が優勝を争った。タフ・コンディションといわれた同大会の行方は、日を増すごとに困惑する一方であったが、basswaveが注目してたケビン・バン・ダムはこの最終日にも残り、最終日はさらに面白くなりそうな予感だ漂った。
 
 そして、第5戦の優勝を果たしたのは、ベイジル・ベーコンである。彼が最初に優勝したのはナント1974年で、P.S.T.(Project Sports Tournament)と呼ばれる団体での話だ。以来、30余年に渡ってトーナメント・シーンの第一線で活躍してきた。
 「今まで、こんなビッグマネーを獲得したことはない。私が頻繁に勝っていたときに110.
0000ドルといえば、ホントにビッグマネーだった。でも、このトーナメントは、私にとって2つめの大きな勝利といえるだろう(1つめは、1974年の初優勝)。でも、この気持ちは別のもので表現することができない。最高の経験の1つだ」。
 ベーコンのデータとしては、過去7年間のFLW Tourにおいて、6度のトップ10を経験している。しかし優勝経験は、同大会までない。現在はあのバス・プロ・ショップスのある、ミズーリ州スプリングフィールドに住んでいる。
 「私がフィッシング・スポットに到着したとき、あまりにもマッディーだったために、『今日の釣りは終わったな』と感じた。すぐに1尾釣り上げたがダメで移動すると、偶然にもショアに近いスポットで水質のいいエリアを発見した。すると、すべてのバランスが合いだして、正午にはリミットも揃った」とパターンを語る。
 そんなベイジル・ベーコンは、帰着した際にある程度、優勝の自信を持っていた。しかし、「最後のバスを検量機に乗せるとき、3ポンドあれば勝てると思っていた。でも、ライブウェルを見たら、『ヤバイ!こいつはそんなにデカくないかもしれない……』と感じた」と検量時に緊張感を伝えている。結果的には、3オンス差で優勝したのだった。
 彼がメインに使用したルアーは、ミズーリ州にあるローカル会社が作るバズベイトとギャンブラー社から発売されている彼の名を取った、ベーコン・ラインドである。
 
 2位にはパット・フィッシャーが入った。ベーコンには3オンスおよばなかったものの、意味深い2位入賞である。彼の最初の優勝は、FLW Tourのアマチュア部門で参戦していた2000年のレイク・マーレーだった。さらに彼は、残りの5大会すべてをトップ10内に入った。その後2年前にプロに転向すると、FLW Tourにおいては、2度のトップ10フィニッシュを経験し、エバースタートでは、1度優勝している。「釣りというのは難しい。でも、この1年はいい年だった気がする。釣りというものはいいときもあれば、悪いときもあると習った。プロになって2年間は、上り調子のいいときなんだと思う」と語っている。
 彼は、午前6時15分にはリミットを揃えていたという。「その後まったく釣れなかったから、ホントに長い1日に感じた。でも、最高の1週間だったことにはかわりない。ベイジル(ベーコン)は、本当に長い間釣りをしてきた。ボクもそれくらい長い間ガンバッていきたいと思う。ただ、まだはじまって2年しか経っていないけどね」とコメントした。
 
 3位になったケビン・バン・ダムは、これでFLW Tourの12大会に参戦したことになり、5度めのトップ10入りを果たした。トップ10に残った4大会では、なぜかすべてが2位でフィニッシュしていたが、今大会は3位で終わった。
 「今日に向けて、いいパターンを持っていた。でも、1つでよかったんだけど、そのワン・ビッグ・バイトがなかった」と語っている。だが、彼はすでに次の大会にスイッチを切り替えているという。彼が、アングラー・オブ・ザ・イヤーを獲得することはできるのだろうか!?