強い毒を持つ南米原産のヒアリの国内侵入を防ごうと、国立環境研究所(つくば市)は19日までに、ヒアリのDNAを検出して早期発見につなげる検査キットの改良版を完成させた。従来版より簡単な作業で正確に判別できるのが特長。ヒアリの活動期となる春夏に備え、4月から全国の試験機関など100カ所を募り無償配布を始める。
検査キットは、特定の種のDNA断片を増幅して検出する技術を用いる。検査方法は、検査したい複数のアリの体を容器内ですりつぶしてDNAの入った液体を作り、ヒアリに反応する試薬を加え60度の温度で1時間置く。アリの中にヒアリが入っている場合は液体が白く濁り、入っていない場合は無色のままのため、判別できる。
キットは昨年5月に開発し、全国の試験機関で試験した。しかし複数の試薬を使う検査中に器具が汚染され、正しい検査ができない例があった。作業を簡略化し、試薬をあらかじめ混ぜて一つにしておくように改良したところ、汚染が起きなくなった。
同研究所生態リスク評価・対策研究室の五箇公一室長は「改良版では90%以上の確率でヒアリの検出ができる。100カ所で使うことでヒアリの監視態勢を築ける」と話した。キットの費用は2万〜3万円で5〜6回の検査ができるといい、将来的に民間からの販売を見込む。(綿引正雄)
Posted by jun at 2019年03月21日 08:50 in 外来生物問題