「殺人アリ」とも呼ばれる南米原産のヒアリ。毒針で刺されるとアナフィラキシーショックで死ぬこともあるからだ。
国内で初めて発見されたのは5月26日のこと。兵庫県尼崎市で、中国・広東省から貨物船で運ばれたコンテナから積み荷を取り出す際に、ヒアリのコロニーが見つかった。それ以降、愛知、大阪、東京、神奈川、福岡と各地で相次いで発見され、列島はパニック……だったが、いつの間にか話題から消えている。一体どうなっているのか。
環境省によると、ヒアリは今も発見され続けていた! 10月に3事例、11月にも4事例と毎月コンスタントに“入港”中だ。12月6日時点で12都府県、計26事例が確認されているという。
直近では11月22日、広島県呉市で、中国・中山港から貨物船で運ばれたコンテナの積み荷から、計8個体の死骸が確認された。周辺のモニタリング調査や2キロ調査を実施中というから、まさに現在進行形だ。
「日本が冬でも、積み荷地が暖かければ、ヒアリはやって来ます。寒い日本でどういう挙動をするのか分からないので、引き続き注視していきます」(環境省外来生物対策室担当者)
これまで国内で刺された人は1人だけいた。
7月27日、福岡市内の倉庫で、30代男性が中国のコンテナから積み荷を取り出す作業中、段ボールを持っていた腕に痛みを感じ、ヒアリに気付いて払いのけた。刺されたところに赤い発疹が確認されたが、幸い軽傷。男性は「クラゲに刺されたような痛みを感じた」。関係者によると、後遺症などはないという。
大騒ぎした割には、重大被害はない。まあ、話題から消えるのも無理ないが、解決したわけではないのだ。
「入って来るヒアリを調査、発見、除去だけでなく、来ないようにしなければいけません。今のところ、卵やサナギが発見されているだけで、日本での繁殖は確認されていません。積み荷地の国の協力が必要で、関係省庁と協力して取り組んでいきたい」(前出の外来生物対策室担当者)
ひとたび上陸、繁殖されてしまうと、ほぼお手上げ。喉元過ぎれば……で、のんびり構えていると、痛い目に遭う。
Posted by jun at 2018年01月09日 10:59 in 外来生物問題