2017年12月03日

「アユは本当におるんか」 琵琶湖で5日解禁控え漁師不安

 昨季、不漁に見舞われた琵琶湖のアユ漁解禁を5日に控え、漁師が不安を募らせている。今年確認できた天然アユの産卵数は例年のわずか2%にとどまる上、10月の台風21号で定置網のえりが甚大な被害を受けた。漁師からは「何もかも流れが悪い。今季も不漁になったら本当に困る」との嘆きが聞かれる。

 県は昨季のアユ漁獲量は平年の3分の1程度とみている。8〜11月に琵琶湖で5回行った産卵数調査で確認できたのは2・7億粒だった。平年値は122億粒で、2・2%の量しかなかった。
 県は産卵用の親アユの放流量を2倍超に増やして、「早期のアユ漁に必要な分は確保できた」とするが、春以降の天然アユの漁獲に不安が残るという。
 追い打ちをかけたのが、台風によるえり被害だ。県漁業協同組合連合会によると、強風と大雨の影響で、えりの支柱が根元から傾いたり、網が流れたりした。県内のえり68カ所のうち、9割超で被害があった。
 漁師が自ら直し始めたが、水位が高く、強風の日は漁船を出せず作業ができない日も多かった。現時点で操業が可能なのは45カ所ほどで、本来の3分の2しかない。アユ漁解禁は例年、12月1日だが、えり被害の影響で5日に延期した。それでも修復が間に合わず、解禁日に漁に出ない漁協もあるという。
 12月は、アユが「氷魚(ひうお)」と呼ばれる幼魚の時期で、養殖業者に1キロ4千円前後の高値で取引される重要な時期だ。県漁連は「解禁が遅れても、量が取れれば影響はない。今年はアユの魚体が大きいという報告もあり、やってみないと分からない」と期待をつなぐ。
 県漁連の望月幸三会長は「多くの漁師から『アユは本当におるんか』という声を聞く。死活問題だが、今は不安の方が大きい」と話している。

+Yahoo!ニュース-近畿-京都新聞

Posted by jun at 2017年12月03日 09:56 in 魚&水棲生物, 自然環境関連, 内水面行政関連

mark-aa.jpg