2017年11月15日

外来種のいない川へ 自然遺産視野にシンポ 奄美市名瀬

 鹿児島県奄美市名瀬の市街地を流れる新川(全長約2650メートル)の環境をテーマに外来種対策などへの理解を深める「新川再生プロジェクト」シンポジウムが12日、名瀬の集宴会施設であった。市民ら約130人が参加。来年夏に期待される世界自然遺産登録を視野に、身近な川の状況を通して奄美の希少種に影響を及ぼす外来生物の問題点や駆除の重要性、地域全体の環境維持へ意識を新たにした。

 国際ロータリー2730地区補助事業を活用し、奄美中央ロータリークラブが実行委員会を結成して開催した。

 講演で米沢俊彦さん(奄美リュウキュウアユ保全研究会)は、希少種が広く生息する奄美の河川の特徴を解説。興克樹さん(奄美海洋生物研究会)は、奄美大島で見つかったミシシッピアカミミガメなど侵略的外来種だけでなく、新川のコイによる在来種捕食などの影響を語った。半田ゆかりさん(とびっきりまちづくり塾)は護岸工事や家庭排水など、人々の暮らしの影響を受け変化してきた新川の環境について説明した。

 「奄美の河川の在り方を考える」と題したパネルディスカッションでは、小学生や自治会の代表、行政の担当者らが登壇。新川へのコイ放流の経緯が報告された。

 興さんや米沢さんは、新川に関心を持ってもらいたいとする放流の目的を受けとめた上で、駆除の必要性を説明。「地域のあるべき自然を残すため、今できることをやるべき」「コイに代わって、在来の希少種を新川のシンボルに位置付けていくことも大切ではないか」などと指摘した。

 奄美こども環境調査隊の活動で夏休みに慶良間諸島(沖縄県)を訪れた小学生は「外来種を『入れない、捨てない、広げない』という意識が大切」などと提言。ツアーガイドの永江直志さんも「住民の努力で希少種の生息域は回復できる」と、地域が一体となった取り組みを訴えた。

 同日午前に新川で生物観察会もあり、市内外の親子連れなど約70人が参加。コイの捕獲作業や川遊びを通じて希少種が生息する川の魅力に触れた。

+Yahoo!ニュース-九州・沖縄-南海日日新聞

Posted by jun at 2017年11月15日 11:08 in 外来生物問題, 各種イベント, 自然環境関連, 内水面行政関連

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