2017年11月01日

ヒアリ発見場所、なぜ非公表 市民「注意しようない」

 京都府向日市の倉庫会社から南米原産の強毒アリ「ヒアリ」が大量に見つかった問題で、京都府が発見場所を非公表としたことに対し、住民から不安の声が上がっている。「家の近くだったら怖い」「場所が分からないと注意しようがない」との問い合わせが府と市に相次ぐが、「風評被害を防ぐ国の方針に従う」として、今後も公表しないという。

 府によると、12日午前に中国から届いたコンテナ内で発見され、業者から通報を受けた府などが駆除、女王アリ2匹を含む約2千匹を確認した。
 府は12日と14日に報道発表し、ホームページなどで注意を呼び掛けたが、発見場所は「市内の倉庫」とのみ記し、発見場所は公表していない。向日市には約30件、府にも約20件、場所を問い合わせる電話が寄せられたが、府市とも「国の方針で言えない」と断っている。
 府は報道発表前、環境省に相談し、「発見場所が特定されないように」と指摘を受けた。12都府県(16日現在)でヒアリが確認されているが、港湾施設内を除き、自治体は具体的な場所を非公表にした。男性作業員がヒアリに刺される事案が発生した福岡市は「ヒアリ対策は国の権限。独自の基準で発表できない」。
 環境省外来生物対策室は自治体に非公表を求めたことについて、「公表すると事業者から通報してもらえなくなり、対策に支障が出る。ただ、あくまで『お願い』であり、非公表は自治体の判断だと考える」という。
 京都府は、外来種で有毒のセアカゴケグモが発見された場合、事業所名を公表した例があり、非公表でも市町村名にとどめず、「大字」にあたる地域名まで発表している。
 ヒアリでは「市内」とした理由について、府は「住民の不安は理解できるが、倉庫敷地外からヒアリは見つかっていない。府民の安心安全、事業者への配慮、国との協力関係の観点から総合的に判断した」、向日市は「国や府の指示に従った。事業者に落ち度はなく、非公表は妥当」という。
 向日市内の公園で長男(2)を遊ばせていた松本優里さん(28)は「子どもが虫に興味を持ち始めたので、触ったら怖い。漠然と『市内』では不安で、ちゃんと公表して注意喚起すべきではないか」と疑問を投げ掛ける。
■ヒアリ 赤茶色で体長は2・5〜6ミリ程度。刺されるとやけどのような痛みがあり、漢字では「火蟻」と書く。南米原産だが、中国や台湾ではすでに定着した。毒性が強く、人によってはアレルギー反応で死に至る恐れもある。府は府民に発見情報を募っている。

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Posted by jun at 2017年11月01日 10:46 in 外来生物問題

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