国の天然記念物となっている淡水魚の「イタセンパラ」一時期、野生では絶滅したかとも言われていました。淀川では保護活動が功を奏し、ついに良い兆しが見えてきたといいます。
大阪・旭区の淀川で水流の淀みが複数存在するエリア「城北ワンド」。魚たちの絶好のすみかで、国の天然記念物に指定されているイタセンパラも、かつては多く生息していましたが、今では…
「ほぼ野生の状態では絶滅に近い状態まで陥っているのは間違いないと思います」(大阪府水生生物センター 上原一彦主幹研究員)
しかし撮影した映像をよく見ると…一瞬横切る魚影、イタセンパラとみられます。実はこの1匹、関係者らの長い努力の成果なんです。
国の調査によりますと、その数は2001年以降急激に減り、2006年から8年間は、全く確認できなくなっていました。そこで国や大阪府はイタセンパラ保護のため対策を続けてきたのです。
まずは全国で繁殖する外来魚問題。イタセンパラの稚魚を捕食します。そこで外来魚の駆除作戦を実施。2009年からの2年半は毎日活動を行い、外来魚およそ15万匹を捕獲し、現在も月2回の駆除を継続しています。さらに外来生物ヌートリアも原因の1つ。実はイタセンパラが卵を産み付けるための貝を、ヌートリアが食べてしまうのです。こちらは2017年から17匹を捕獲しました。また2013年にはイタセンパラ500匹を放流。するとそれ以降、毎年、姿が確認できるようになり、ついに今年は…
「1994年の調査開始以来最多となる8888個体の天然記念物イタセンパラの稚魚が確認されました」(近畿地方整備局会見)
放流後に自然繁殖したとみられる稚魚が去年の約15倍にもなる8888匹確認されたというのです。
「イタセンパラがいなくなった当時の、ここの魚の割合はこの中にいる魚の8割〜9割が外来種になっている状態でした。外来魚の駆除を一斉にしまして、このあたりのワンドでは外来魚の割合が一転して8割ぐらいが日本の魚に変わってきた。今後、経年変化を調べていきたい」(大阪府水生生物センター 上原一彦主幹研究員)
近畿地方整備局によりますと、稚魚は城北ワンド以外でも確認されていて、今後は、人による密漁も取り締まるため、警察や自治体などがパトロールも行ないながら、イタセンパラ保護を続けていくとしています。
Posted by jun at 2017年07月13日 15:13 in 魚&水棲生物