群馬県内の河川や湖沼で漁場を管理する17の漁業協同組合(漁協)の収入が減り続けている。魚を捕獲するために漁協に行使料を支払う組合員が高齢化で減少し、若者の釣り離れで一般釣り客からの遊漁料収入も右肩下がりとなっているため。収入減は魚の放流量減少につながり、漁業資源の確保に悪影響が出る恐れがあるため、関係者は頭を悩ませている。
◎引き強い「ハコスチ」放流、子ども教室…愛好者増狙う
県蚕糸園芸課によると、各漁協の主な収入は組合員が支払う行使料と、一般の釣り客から徴収する遊漁料。2014年度の17漁協の二つの料金の合計は約1億7700万円。記録が残る09年度を約4200万円下回った。
09年度に約4400万円だった行使料は14年度は約3000万円まで減少した。組合員の高齢化や、釣りをする回数が少ないなど組合員資格を満たさない“幽霊会員”を退会させたことが背景にある。
組合員数は09年度に1万3160人だったが、12年度に1万人を割り、14年度は8868人まで落ち込んだ。
遊漁料もレジャーの多様化に伴う若者の釣り離れや、東京電力福島第1原発事故による魚の持ち帰り禁止措置が影響して減少している。12年度は約1億5000万円と前年から約2000万円減り、14年度は約1億4660万円とさらに減った。
各漁協は収入減少に歯止めをかけようと、対策を講じている。群馬漁協や阪東漁協などは、引きが強い大型のニジマス「ハコスチ」を放流して県内外の釣り人を呼び込んでいる。両毛漁協などは子ども向けの釣り教室や稚魚放流を行い、愛好家を増やそうと躍起だ。
県はカワウや外来魚の生態調査と駆除、アユの冷水病やコイヘルペスウイルス(KHV)の拡大防止など釣り場環境の整備に力を入れている。
県漁業協同組合連合会の担当者は、漁協の収入減少で魚の放流量が減り、釣り離れが加速する悪循環を懸念。「新規組合員の獲得や釣り人が増えるよう、地道な努力を続けるしかない」と話している。
Posted by jun at 2016年12月04日 11:50 in 釣り関連業界, 内水面行政関連