滋賀県立琵琶湖博物館の開館20周年を記念した国際シンポジウム「古代湖の魅力」が22日、草津市下物町の同博物館であった。世界最古のバイカル湖や漁業が盛んなマラウイ湖と琵琶湖を比較しながら、多くの固有種が生息する琵琶湖の価値をあらためて見つめた。
バイカル博物館(ロシア)のウラジーミル・フィアルコフ館長が、約3千万年の歴史があるバイカル湖の生息生物について解説した。マラウイ大のボスコ・ルスワ准教授は、マラウイ湖には500〜800種の魚類がいることを紹介。人口の増加に伴い、乱獲などの問題が生じているとも報告した。
琵琶湖博物館のマーク・グライガー上席総括学芸員は「琵琶湖にいる無脊椎動物のうち81種が固有種である可能性がある」、京都大の渡辺勝敏准教授は「魚類のうちホンモロコなど15種が固有種」と研究を基に琵琶湖の多様性を伝えた。県水産試験場の元場長、藤岡康弘氏は琵琶湖の在来魚の半数に絶滅の恐れがあると指摘し「琵琶湖は世界遺産に値する。保全と回復に向け、今こそ『せっけん運動』以上の活動を進める必要がある」と訴えた。
シンポには約150人が参加。開館20周年を祝う記念式典も行われた。