2016年08月04日

「アレチウリ」生息域拡大 富士山麓、景観一変…生態系を破壊 山梨

 日本固有の植物や農作物などに被害をもたらすとして、環境省の特定外来生物に指定されている北米原産の植物「アレチウリ」の生息域が富士山麓で広がっている。山梨側では富士河口湖町やNPO法人「富士山クラブ」、県富士山科学研究所などが協力し、平成25年から駆除に取り組むなどしているが、生息域を縮小するには至っておらず、関係者は頭を痛めている。

 環境省外来生物対策室によると、「アレチウリはウリ科の一年生草。生育速度が非常に速く、群生することが多い。生息域は日本全国に広がっている」という。富士山科学研究所の研究員で、アレチウリの駆除に長年取り組んできた安田泰輔さんは、被害について「生態系を破壊し、景観を一変させるだけでなく、大豆やトウモロコシ畑に繁茂すると収穫が不能になる」と警告する。

 7月26日には、中日本高速道路の社員ら30人が、富士吉田市内の東富士五湖道路の側道フェンス内で、アレチウリの駆除作業を行い、70リットル入りのごみ袋30枚をいっぱいにした。

 駆除方法を現場で指導した富士山クラブの佐伯弘美さんは、「アレチウリは8月以降に繁殖するので、その前に根から引き抜いて駆除しなければならない」と説明する。

 一方、富士河口湖町などの駆除活動は今年で4年目。河口湖畔で毎年5〜9月の8回、実施している。同町環境課によると、繁殖力が旺盛で駆除が追いつかず、生息域が広がっているという。町民から「畑にも浸食してきているから駆除してほしい」といった要望が寄せられるが、「町の財政規模では十分な対策費を割けない」(担当者)と対応に苦慮する。

 数年前からアレチウリの駆除に乗り出した長野県では、6月を「駆除強化月間」として住民参加で取り組んでいる。同町の担当者は「長野のように1地点で数百人の住民が参加する大規模な駆除活動を真剣に考えなくてはいけない」と話す。

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Posted by jun at 2016年08月04日 11:38 in 外来生物問題

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