琵琶湖で2012年にアユの産卵が激減した原因について、滋賀県は、春先の餌不足によって産卵期の9〜10月に親魚が少なかった可能性が高い、との調査結果を明らかにした。
県は毎年、琵琶湖の各河川でアユの産卵量調査をしているが、12年は前年の約108億粒から約7億粒まで激減。平年値のわずか6%にとどまり、県は人工河川に親魚を追加放流するなど対応に追われた。
その後の県水産試験場(彦根市)の調査では、体長と体重の値から計算して栄養状態を示す「肥満度」が、12年は極端に低い時期があったことを確認した。肥満度は02年以降、冬から夏にかけて常に「2」を超えているが、同年の3月下旬は「1・82」まで低下。過去30年で最低の値を記録していた。餌を与えない実験では小型の個体が死んでしまう数値で、絶食後に餌を与えても、半数近くが体力を回復できない水準だと分かった。
琵琶湖の水質調査では同年1〜4月に、ミジンコなど餌になる動物プランクトンが例年より少ない状態が観測されており、アユの肥満度低下につながったとみられるという。県水産課は「今後は肥満度を継続的に観察し、アユの状態把握に努めたい。異変をキャッチした際は、迅速に対策を取る」としている。