生態系への影響が懸念される外来種「ミシシッピアカミミガメ」の繁殖や生態について、佐野高校(佐野市天神町)の科学部の生徒たちが本格的に調査研究し、産卵時期は5〜9月上旬、6歳以降で成体となることなどが分かった。専門家からも高い評価を受け、日本動物学会(9月17〜19日、新潟市)で報告される。(川岸等)
アカミミガメはアメリカなどに生息し、背の甲長が28センチ程度に成長する。日本にはペットとして輸入される「ミドリガメ」(幼体)としてなじみ深い。飼い主の野外放流で生息数を増やし、日本自然保護協会の調査では全国で報告されたカメの6割以上を占め、クサガメなど在来種への影響やレンコンなど農作物被害が深刻な問題となっている。
同校科学部カメ班12人は2年前、ビオトープでの繁殖を試みたが、うまくいかず、昨年4〜9月、地元の三杉川(同市越名町)で約50匹の個体を捕獲し、東邦大や京都府保健環境研究所の専門的な指導を受けて解剖、卵巣などを詳細に調べた。夏休みには、東邦大理学部(千葉県船橋市)で調査研究方法を学んだ。
調査研究の結果、産卵時期や成体年数のほか、「産卵ピークは6〜7月」「1シーズンに2、3回産卵」「1回の産卵数は8〜20個」なども分かった。
科学部の大家巧己部長(17)=3年=は「幼体のカメも多く、生息数は多いようだ。在来種への影響が心配だ」と話す。
「アカミミガメの繁殖に関する研究」と題され、昨年12月、東邦大で開かれた第2回淡水ガメ情報交換会で報告。大学の研究者からは「データを基にこれまで未解明だった繁殖生態が明らかにされた」と絶賛された。同カメ班は今年、千葉県野田市と佐野市での比較調査研究に入っており、9月の日本動物学会での報告のほか、12月に東邦大で開かれる日本爬虫両生類学会での報告も検討している。
指導した青柳育夫教諭(52)は「アカミミガメの法的規制に向けた貴重な材料となるはず」と話している。
Posted by jun at 2015年07月14日 11:08 in 外来生物問題