2015年04月14日

カミツキガメ、どうすれば… 静岡市、繁殖前に生態調査 地域連携、取り組み注目

 特定外来生物「カミツキガメ」の生態を明らかにしようと、静岡市は今夏、市民ボランティアによる捕獲調査に初めて取り組む。かつてはペットとして人気を集めたカミツキガメだが、現在は、繁殖能力の高さから、飼育放棄された後に、生態系への悪影響を及ぼす“厄介者”に。生態が不明な部分も多く、防除計画を進める国も手探りの状況が続く中、地域が連携して繁殖前に対応する静岡市の取り組みに注目が集まりそうだ。

 今回、カミツキガメの捕獲調査を実施するのは、昨年5月に繁殖可能なメスの個体が確認された静岡市葵区の麻機(あさはた)遊水地。静岡大学教育学部の加藤英明講師(35)=生物学=が指導に当たり、市民ボランティアがわなを仕掛けてカメを捕獲する。今年6〜8月にかけて、3回の捕獲調査を実施する方針で、加藤講師は「外来生物の繁殖を未然に防ぐためには、研究者だけでなく地域と行政が連携して対応する必要がある」と力を込める。

 カミツキガメはアメリカ大陸などを原産地とする外来種のカメで、体長は最大で50センチに達する。鋭い爪を持ち、人間の指を噛みちぎるほどの力と素早い動きが特徴だ。1回の産卵で通常20〜30個の卵を産むなど、淡水に住むカメとしては高い繁殖能力を持つ。昭和30年代後半からペットとして人気を集めだし、日本国内にも大量に輸入されていたが、成長すると攻撃的になるため飼育を放棄され、河川などに住み着いて増えるケースが相次いでいる。

 大型で雑食性のカミツキガメは、ニホンウナギやクサガメ、野鳥のひななども食べることがあるという。在来の生態系に悪影響を与えるほか、人に危害を加える恐れが高いとして平成17年に「特定外来生物」に指定。現在は輸入や飼育が原則禁止されており、国や自治体による防除の対象となっている。

 だが、千葉県の印旛沼水系ではすでに繁殖が確認され定着しているほか、県内でも狩野川水系で繁殖の可能性が指摘されている。国は先月、カミツキガメを新たに「緊急対策外来種」に指定し、「32年までに制御・根絶する」としているが、加藤さんは「生態が未解明の部分も多く、予算がないので調査もできていないのが現状だ」と警鐘を鳴らす。

 ボランティアによる捕獲調査は6月20、21日▽7月4、5日▽8月22、23日−の各日程で実施。参加資格は中学生以上で、静岡市民以外も応募できる。申し込みは27日まで。問い合わせは静岡市環境創造課(電)054・221・1319(平日午前8時半〜午後5時)。

+Yahoo!ニュース-東海-産経新聞

Posted by jun at 2015年04月14日 16:05 in 外来生物問題

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