国の天然記念物に指定されている清水町の柿田川で、外来種の影響で激減していた希少な在来水生植物ミシマバイカモが、復活している。外来種の駆除が効果を挙げているとみられ、地元の環境保護団体によると、一時、最も繁茂していた時期の3割まで減っていたミシマバイカモは、7割ほどに回復した。
「1年前は一面外来種だった。信じられない」。6月中旬、柿田川を視察した国土交通省沼津河川国道事務所の大儀健一所長(当時)は、ミシマバイカモの群落に目を見張った。
柿田川では近年、外来種オオカワヂシャが急速に増え、光を遮られたミシマバイカモは光合成ができず、激減した。同事務所や清水町、環境保護団体「柿田川みどりのトラスト」などが2011年9月、「柿田川自然再生検討会」を設立し、対策に乗り出した。
12年3月に策定した「自然再生計画」に基づき、オオカワヂシャの生態や繁茂状況を調べるとともに、特に繁殖が目立つ上流域を中心に月1回、駆除作業に取り組んできた。
ミシマバイカモは少しずつ回復したものの、オオカワヂシャは繁殖力が強く、駆除作業は追い付かなかった。今年は、オオカワヂシャが最も生育する4〜6月に駆除作業を月2回実施したところ、効果が表れた。
同トラストの漆畑信昭会長(78)は「ミシマバイカモが最も繁殖していたのは十数年前。その7割近くまで戻っている」と話す。
ただ、オオカワヂシャは根絶できていない。在来種カワヂシャとの交雑種も確認されている。検討会会長を務める桜美林大名誉教授の三島次郎さんは「柿田川の環境は人が手を入れなければすぐ崩れる。こうした現状や再生への取り組みを多くの人に知ってもらい、地域一体となって保全していくことが大切」と訴える。
◇ミシマバイカモ/キンポウゲ科の水草で、県東部の清流に生育する固有種。春から夏にかけて梅花に似た白いかれんな花を付ける。水環境の変化に敏感で、最初に発見された三島市の楽寿園では湧水が減り絶滅した。県のレッドデータブックの絶滅危惧2種に登録されている。静岡新聞社
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Posted by jun at 2014年07月16日 16:00 in 外来生物問題