京都市内の鴨川に特定外来生物のヌートリアが生息している問題で、京都府と京都市は、3月末までに生息状況などの実態調査を初めて実施することを決めた。農業などへの被害が出ていないが、鴨川の生態系保全のため、調査結果を踏まえ2014年度以降、本格的な捕獲に乗り出す。
ヌートリアは南米原産で大型のネズミの仲間。西京区などの桂川沿いでは農業被害が発生し市が捕獲している。近年、10〜30匹ほどが鴨川の出町橋近辺などで確認され、府と市は淀川から北上してきたとみている。河川を管理する府が餌やりを禁止する看板を立て、パトロールをしてきた。
初の府と市による調査は、北山大橋−出町橋間の鴨川を中心に、中州にあるとみられる巣穴の場所などを調べ、正確な生息数を把握する。食べ物の種類、行動の範囲やパターンを確認した上で、実際に捕獲しながら、最適な対策を検証する。14年度以降、特定外来生物法に基づく防除計画を策定し、捕獲を本格化する方針。
ヌートリアは繁殖力が強く雑食で、イタセンパラなどタナゴ類が産卵する二枚貝を食べるため、生態系に与える影響が大きいという。
市環境管理課は「街中で捕獲が難しい面もあるが、生物多様性を守るため適切に対応したい」としている。