2013年01月14日

氷上ワカサギ釣り解禁も…セシウム基準値超 群馬

 ■持ち帰り「不可」 客激減
 赤城大沼(前橋市)の氷上ワカサギ釣りが4日に解禁されたが、例年に比べ釣り客の数が激減している。ワカサギの放射性セシウム濃度が食品の基準値を上回っているため、持ち帰ることができないのだ。釣り客らは帰り際、「やっぱり持ち帰って食べたいよね」と寂しさ交じりに話していた。(大橋拓史)

 10日午前、赤城大沼の氷上。寒さよけのテントや小屋を張った釣り客は糸を垂らし、ワカサギ釣りを楽しんでいた。その数約10人。

 赤城大沼漁業協同組合は「解禁日は例年、約500人の釣り客が訪れるが、今年は3分の1にも満たない約150人だけ。今来ている人は釣りの愛好家で、持ち帰って食べられるようにならない限り、客足は期待できない」と困惑気味だ。

 それでも今年の解禁は例年並みだが、昨年の解禁は3月だった。一昨年3月の東京電力福島第1原発事故の影響で、同年8月時点でのワカサギの放射性セシウム濃度は1キログラム当たり680ベクレル。当時の暫定基準値(同500ベクレル)以下になるまで時間がかかったのだ。

 最近はセシウム濃度が同100ベクレル台まで下がってきたが、昨年4月に新基準値(同100ベクレル)が設けられたことから、依然として基準値超の状態が続く。このため、釣りは解禁されてもワカサギは持ち帰れず、回収が条件となっている。釣り客は出入り口に置かれた回収箱に入れるか、遊漁券を買った店に持参しなければならない。

 10日に中之条町から訪れた中島茂夫さん(65)は「釣るのが楽しみで来たが、本当なら持ち帰って食べたら最高にうまい。楽しみも半分だね」と苦笑い。前橋市の新堀誠さん(52)も「震災前はそこら中にテントが立ってにぎわっていた。ちょっと寂しいね」とこぼす。

 近くで旅館を経営する男性は「紅葉シーズンは観光客が回復し、まずまずだった。冬の釣り客が増えれば元に戻るので、あとはワカサギだけだ」と期待する。

 一方、赤城大沼と同様、氷上ワカサギ釣りができる榛名湖(高崎市)の状況はより深刻だ。放射性物質検査をする検体のワカサギが不漁で採取できず、解禁の見通しすら立っていないのだ。高崎市榛名支所は「ブラックバスの繁殖やプランクトンの影響が考えられるが、はっきりした原因はわからない」とし、「魚がいないと解禁すら難しい」と頭を抱えている。

+Yahoo!ニュース-群馬-産経新聞

Posted by jun at 2013年01月14日 15:00 in 内水面行政関連

mark-aa.jpg