2012年07月10日

琵琶湖の魚が九州の脅威に…「国内外来魚」とは

 国内の特定地域に生息していた淡水魚が、他の地域に持ち込まれて、生態系に影響を与える「国内外来魚」の問題が深刻化している。

 琵琶湖などの限られた水域に分布していたハスが、九州で確認され、希少種の魚を捕食したほか、九州在来と異なる遺伝子タイプの魚も見つかった。北米原産のブラックバスなど「国外外来魚」による弊害は知られていたが、国内外来魚の影響は認知されておらず、専門家は「生物の地理的多様性が失われる」と指摘している。

 九州大大学院の鬼倉徳雄助教(魚類学)は2007年以降、九州全県の河川や農業用水路1074地点で淡水魚を採集。琵琶湖や淀川水系などに分布し、従来、九州にいなかった7種の生息を確認した。

 このうち、環境省のレッドリストで絶滅の危険が増大している「絶滅危惧2類」のハスは、長崎県を除く九州全域の河川などで確認された。矢部川水系(福岡県)で採集した個体の消化管からは、絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧1A類」のニッポンバラタナゴが見つかった。

 国内に広く分布する他の淡水魚についても、福岡、佐賀、熊本、大分各県で九州在来と異なる西日本系統などの遺伝子を持つ個体が確認された。

 ハスが九州に生息している原因について、鬼倉助教は琵琶湖産アユが各地で放流されている点を指摘。「放流の際にハスが混入していた可能性が考えられる。人為的に持ち込まれたのは間違いない」と話す。

+Yahoo!ニュース-社会-読売新聞

Posted by jun at 2012年07月10日 13:26 in 外来生物問題, 魚&水棲生物, 内水面行政関連

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