県自然環境課は、外来生物法に基づきアライグマの防除実施計画を初めて策定し、来年度から実施する。同法で特定外来生物に指定されているアライグマは全国的に生息域を広げており、県内でも被害拡大が懸念されることから、県は侵入初期段階での完全排除に乗り出す。13日から計画案のパブリックコメント(意見公募)を始めた。(高橋健治)
県内で今年、捕獲されたアライグマは3頭。ここ数年は1〜5頭にとどまっているが、県が昨年度に実施した生息確認調査では、痕跡が県南を中心に20カ所、可能性があるのが16カ所だった。小山市では民家の屋根裏で繁殖していたことも確認されている。
北米原産のアライグマはペットとして輸入され、飼われていたものが逃げたり、捨てられたりして野生化したとされる。繁殖力が強く、雑食性で国内には天敵がいないことから、急激に増加。生態系への影響や農作物被害、感染症の媒介などが懸念されている。
実際、近県では捕獲数が年々増えており、埼玉では昨年、2千頭以上が捕獲された。千葉と神奈川でも千頭以上に上る。すでに神奈川(平成18年)や埼玉(19年)、茨城(22年)で防除実施計画を策定し、捕獲、駆除に乗り出している。
このため、県も個体数、生息域が拡大する前に、生態系や農作物をアライグマから守ろうと防除実施計画を策定することを決めた。
県は計画案で、県全域を防除対象に指定。24年4月1日から33年3月31日までの間、各市町や関係機関、地域住民と連携して徹底した防除を行うことにした。防除は小型の箱わなを使って捕獲し、最終的には県全域からの完全排除を目標としている。
アライグマの生息が確認されている足利、佐野、栃木、小山など県南7市町や宇都宮、真岡、大田原など計15市町を重点防除地域に位置付けた。それ以外の日光や茂木、野木、さくらなど11市町も警戒防除地域とし、目標達成を目指す。
計画案に関する問い合わせは県自然環境課(電)028・623・3261。
Posted by jun at 2011年12月14日 22:31 in 外来生物問題