2011年08月25日

田沢湖:水質改善、大曲農高生が挑戦 流入酸性水を電気分解で中和/秋田

 ◇一定の効果、課題も山積
 強い酸性の田沢湖の水質改善に役立てようと、大仙市の大曲農高(近孝夫校長)の生徒4人でつくる「田沢湖水質改善研究チーム」が湖に流れ込む酸性水を中和する実験に取り組んでいる。理科の授業で学ぶ電気分解を応用したもので、指導する大沼克彦教諭は「学校で習う内容が、地域の問題解決にも貢献できると知ってもらえれば」と期待する。【野原寛史】

 研究チームは今年5月に結成。1年の伊藤惇平さん(16)と高畑佑さん(15)が中心となり、2年の小松仁貴さん(16)と門脇真凜さん(16)を加えた4人で活動している。
 チームは田沢湖に流れ込む玉川酸性水を中和する手法を検討。塩酸含有量が非常に多いため、電気分解で塩酸を取り除く手法に挑戦することにした。
 塩酸は電気を通すと水素と塩素に分解される。チームは電圧の強さや、かける時間などで試行錯誤を重ねた。
 伊藤さんは「最初はうまく中性にできなかったり、時間がかかったりした。でも、どうすればうまくいくか考えるのも研究の面白さだった」と振り返る。
 研究の結果、湖に流れ込む玉川導水路の水500ミリリットルを30分で中性にできるようになった。
 しかし田沢湖に流れ込む水は大量で、実用化には課題が山積。現在は大量の石灰が入った槽を通して中和しており、電気ならコストは抑えられるが、酸性水を長時間留めておく設備が必要になる。また、電気分解で発生する水素は可燃性、塩素は毒性があり、それぞれ危険がある。新たな課題に伊藤さんは「水素と塩素を資源として使えないかと考えている」と話す。
 4人はこれまで田沢湖に深い関心は持っていなかった。しかし、研究に携わり、田沢湖の抱える問題と歴史に向き合うことで「湖をよみがえらせることを真剣に考えるようになった」(高畑さん)という。
 今後は協力団体を募りながら、電気分解の効率化や、発生する気体の扱いについて研究を進める方針だ。
 チームの研究成果は同市の農業科学館で無料展示されている。8月25日朝刊

+Yahoo!ニュース-秋田-毎日新聞

Posted by jun at 2011年08月25日 18:08 in 魚&水棲生物, 自然環境関連

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