大崎市田尻の私設ビオトープ園「メダカの郷」は6日、大型飼育池で育てた淡水産貝のカラスガイを味わう「古里食の会」を開いた。約10人の会食者はバター焼きや煮付けにした貝をかみしめ、「子供のころに食べたものだ」「今は池や川の水質の悪化ですっかりいなくなった」などと話に花を咲かせた。
同園は主宰者の高橋孝憲さん(62)が15年前開設した。秋にアケビ、春にフキノトウ、ツクシを摘んだり、ブラックバスやアメリカザリガニを駆除し、自然の恵みとして味わう食の会を年に数回開催。今回は、開園当時に用水から採取し飼育池に放流し、増えたカラスガイを食材にした。
この貝は長径が30センチにもなり淡水産の貝としては日本一大きいとされる。食材にした貝も男性の手のひらより大きい10年ものサイズ。食感はゴムのように弾力がありかみごたえ十分で、泥臭さはなかった。参加した60代男性は「子供のころは格好のおかずで、みそ汁にして食べたものだ」と振り返った。
高橋さんは「近年は用水やため池の水質が悪化しカラスガイもすっかりいなくなった。飼育池はわき水が流れ込んで水質が保たれ、十数年でかなり増えた」と話す。今後もサワガニ、ヌマエビなど希少な古里伝承の食材を味わう機会を設ける。【小原博人】3月8日朝刊