★COP10が議題にしない[日本の環境危機]全国マップ
中国漁船と海上保安庁巡視船との衝突事件で注目を浴びた尖閣諸島でも、領土問題の陰で生物多様性が危機に瀕している。富山大の横畑泰志准教授はこう解説する。
「尖閣諸島は約2万年前まで大陸と地続きでしたが、海水面の上昇とともに孤立し、生物たちは独自の進化を遂げました。ところが'78年頃に日本人が持ち込んだヤギが繁殖しすぎて島の植物を食い荒らし、禿げ山になった土壌が風雨にさらされ劣化しているのです」
その影響を受け、絶滅の危機にあるのが島の固有種「センカクモグラ」だという。
「ほかにも、サワガニやカミキリムシなど、島の固有種が少なくとも11種はいるとされていますが、もう絶滅しているかもしれません。何しろ、調査に行くことすらできないのですから」(横畑准教授)
'02〜'03年に、日本生態学会や日本哺乳類学会など3学会が、外務省や環境省、沖縄県などへ「魚釣島のヤギの駆除」と「魚釣島への学術上陸調査の許可」を要請したが、政府は中国との外交問題化を嫌い、上陸許可は下りないまま。
「魚釣島の生物の絶滅を防ぐには、ヤギの駆除は早急にやらなければなりません」(同)
横畑准教授は10月7日、アルピニスト野口健氏らと「センカクモグラを守る会」を設立。政府に魚釣島上陸を要請していくという。
「今、名古屋で合意が目指されている『ポスト2010年目標』では、種の絶滅を食い止めること、島嶼の生態系を守ること、在来種を駆逐する外来種の根絶が織り込まれている。『生物多様性を守ることは最大の国益』という姿勢で政府には臨んでほしい」(同)
Posted by jun at 2010年11月13日 21:37 in 外来生物問題