ニジマスを巡り静岡県富士宮市と日本生態系協会(東京都豊島区)が論争となっている。「市の魚」に制定したい市に、協会が20日、「外来種であり、生態系に悪影響を与える可能性がある」との意見書を出し、かみついた。養殖の盛んなニジマスを観光PRに役立てたい思惑のある市は、思わぬ反発に「市民には親しまれているのに」と困惑しきりだ。
ニジマスは、北米太平洋岸の河川が原産。富士宮市では約60年前から養殖が本格化し、年間生産量は全国一。出荷量も全国の約6分の1にあたる約1300トンを誇る。これまでもイベントの釣り大会などに限定して放流することがあり、市は3月から「市の魚」制定をにらみ、市民の意見募集を始めていた。
一方、国などにも環境保護政策を提言している日本生態系協会の主張はこうだ。「ニジマスはサケ科の魚類の産卵床を掘り起こすなどの可能性があり、環境省が要注意外来生物に指定している」「教育現場でもニジマスなど外来種の放流はやめて駆除していこうと教えており、混乱を引き起こす」
市秘書広報課によると、20日までに約150件の意見が寄せられたが、制定反対は4、5件。担当者は「積極的に放流はしないと話し、理解を働きかけたいのだが……」と頭を抱えている。【松久英子】
Posted by jun at 2009年04月21日 12:38 in 外来生物問題