かわいらしい容姿で人気のアライグマ。だが、埼玉県比企郡などを中心に野生化したアライグマが増殖しており、農作物を食い荒らしている。県は「被害を減らすには地元住民の協力が不可欠。目撃したら行政機関に通報してほしい」と呼びかけている。
アライグマは本来、北米に住んでいたが、県東松山環境管理事務所は「アニメの影響で、ペットとして国内で飼われ始めた」と説明する。容姿とは反対に、成長すると性格が凶暴になるために捨てられ、日本各地で野生化している。
繁殖力が高く、1回の出産で子供を4〜6頭生む。県内の捕獲数も、平成18年度に450頭だったのが、19年度に935頭、20年度は1月末時点で1438頭と激増。主に、巣や食料などの好条件がそろう比企郡や秩父郡といった県北部で増えているという。
問題は農作物被害だ。普段は山の中で暮らしているが、「生息数が増え、住むところと食料を求めて人里に下りてきている」と環境管理事務所。ミカンやスイカなどが狙われ、19年度は1466万円の農産物被害があった。「おいしいものが好きで、単価の高い野菜や果樹を選んで食べてしまう」(県農業支援課)とあって、被害は甚大だ。
このため県は、19年にアライグマの捕獲を進める「防除実施計画」を策定。捕獲者を養成するとともに、地域住民への啓発活動にも取り組んでいる。
一方、愛くるしいアライグマだけに防除計画への反発も予想される。16年には、神奈川県鎌倉市でアライグマを捕獲する生態調査が市民団体の反対で頓挫した。だが、県は「むしろ、『なんとかしてほしい』との声が多い。まずは被害を食い止めないといけない」と理解を求めている。
Posted by jun at 2009年03月23日 09:35 in 外来生物問題