ルイジアナ州レッド・リバーで開催されていたエバースタート・セントラル第3戦は全日程を終了。この日のウエイイン会場は、思わぬドラマチックな展開に観客たちも釘付けとなった。
前日の首位、ジョージ・ジャーンJr.が失速し、残り2名となったステージ上。前日6位のスコット・ルークは15Lb3ozというグッドウエイトをウエイイン。決勝ラウンドのトータルウエイトを27Lbとし、最後のアングラー、ダン・モアヘッドを待った。
最後のアングラー、モアヘッドが1尾ずつバスをウエイインしていく。最後の1尾となった時点で、司会者は、モアヘッドのこのバスが「3Lb5ozあれば逆転する」と告げた。そして、スケールに乗せられたこのバスは見事に3Lb5oz。会場の誰もがモアヘッドの優勝だと盛り上がり、ルークもモアヘッドを祝福してステージを降りた。
……ところが、ルークがステージを降りた瞬間、ウエイトを集計していたスタッフが3Lb5ozでは逆転ではなく、同ウエイトになることに気づいたのだ。さらに、エバースタートのルールでは、決勝ラウンドの優勝ウエイトがタイになった場合、予選ラウンドのウエイトが大きいほうが優勝となる。ルークの予選ウエイトは26Lb6oz、モアヘッドは24Lb6oz。実はステージを降りてしまったルークこそがウイナーであったのだ。
スタッフがルークの優勝を確認したとき、ルークはステージ裏で奥さんに電話をかけ、残念な報告をしている最中だった。そんなルークを急きょステージに戻し、改めてウイナーによるスピーチが始まった。
これまで、ルークはたびたび惜しいところで優勝を逃してきた。BASSトーナメントでも2位2回、3位5回という成績を残しながら優勝経験はない。そんなルークの第一声は「なんと言っていいのか、言葉がない」。そして「途中で電話を切ってしまった妻が怒ってなければいいんだけど(笑)、こんな結果になるとは信じられない」と続けた。
まさに劇的ともいえる展開とルークの初のメジャータイトル奪取に、会場に詰め掛けた観客たちは惜しみない拍手を送り続けた。